生きるのが下手くそなエッセイ

人生に悩みまくりの僕カシコが、エッセイやコラムを気が向いたときに書いていきます

さようなら、note

こちらの記事はnoteに投稿したものをほぼそのまま載せています。

先日投稿した、こちらの記事が多くの方に読まれました。

僕としては、自分の気持ちを整理して吐き出すために書いたものでしたが、結果的に多くの人に読まれ、またコメントでいくつかのやりとりもさせていただきました。読んでいただいた皆様、本当にありがとうございました。

今回は上記の記事から今までの気持ちの変化やこれからについて書こうと思います。

note、やめます

タイトルにもある通りですが、noteはやめることにしました。正確にいえば、noteでの執筆活動をやめるということです。結構長い期間迷っていたのですが、ここ最近のnote株式会社の動きや、上記の記事にいただいたリアクションなどを参考に、この決断をしました。noteで読むことは継続しようと思いますが、自分の発信場所としてはやっぱり避けたいと思い、活動場所を移すことにしました。

noteを離れる理由

noteを離れる決断には大きく三つの要因がありました。一つは、最近話題になっている浅野真澄さんのcakesでの連載予定だった記事の件です。大分話題になっていると思うので詳しくは書きませんが、個人的な感想としては、cakesやnoteにおいて「クリエイター」活動をする意義が、よりなくなったと感じました。

もう一点は、上記の記事、そのものになります。先ほども書いたように、あの記事にはとても多くの方からのリアクションをいただけました。スキやビューはもちろんのこと、コメントもいくつか頂き、中にはブログやSNSで取り上げてくださる方もいました。いわゆるプチバズり的なことなのかもしれません(記事の内容的にあまり嬉しくはないですが)。その中で、僕自身について言及してくれる方もいました。例えば、こちらのイラストレーターであるオオスキトモコさんの記事。

petitmatch.hatenablog.com

僕の記事を取り上げ、コメントしていただいただけではなく、僕自身にも記事の中で簡単ではありますが、言及していただきました。

上記の記事のカシコさんのように「noteを使うのは苦痛だけど、noteじゃないと自分の記事は読まれないから…」と誤解して、つらい思いをしながらnoteを使う人が、少しでも減ることを願っています。
noteは、カシコさんのように、思慮深く優しい方が、そこまで悩んでまで、使い続けるほど良いサービスではないと、私は思います。

noteというサービスをどのように捉えるかは人それぞれですが、個人的にはこのようなことをnote以外の場所で言葉にしてくれる方がいるのだなと、少し安心したというか落ち着きのようなものを感じました。note以外の文章サービスはアクセス数などを競うようなイメージがあったので、そうではない場所、側面があるんだということを少しではありますが、実感として得られました。

さらにいえば、あの記事が多くの方に読まれたということ自体も、僕の自信にわずかではありますが、つながりました。もちろん話題になりやすいテーマではありましたが、実際に読んでもらえる方が多かったことを思うと、自分の書く文章は、一定の方には読んでもらえるものなんだなと思えました。もちろんnoteから活動場所を移すことで、読まれる機会は減ると思いますが、少しずつ地道に活動していければなと思っています。

三つ目は、お金の話です。僕は前の記事にも書いたように、将来的にcakesの連載などを目指すことで、執筆活動で利益を上げようと考えていました。ですが、今回の一件で、その目標が消えたため、執筆をお金につなげることは諦めようかと考えていました。ですが、いろいろなサービスを調べていると、このようなサービスが見つかりました。

codoc.jp

この「codoc」(コードク)というサービスは簡単にいうとnoteの有料販売システムを様々なブログなどで行えるようにしたものです。こちらを利用することで、アフィリエイトではなく、文章に対してお金を払ってもらえるような仕組みが作れそうだということがわかりました。そのため今後はこちらのサービスを導入しての収益化を目指すという、新たな目標を設定することができました(ちなみにこちらは上述したオオスキさんのブログで知りました)。

この三つの理由が重なり、僕はnoteを離れる決断をしました。あの記事を書かなければ生まれなかった流れに、大いに助けられたと感じています。記事を書けと言ってくれた友人、読んでくれた皆様、リアクションをしてくれた方々、本当にありがとうございます。

note株式会社の動き

一方でnote株式会社の方でもいくつか動きがありました。まずはcakes編集長の交代です。

 

cakes.mu

とりあえずcakesもこの自体に危機感を覚えているのだなということはわかりました。ただもちろん、編集長を変えただけで解消される問題ではないので、注視が必要でしょう。

そしてもう一つが、文藝春秋とnote株式会社の業務提携です。

xtech.nikkei.com

個人的にこちらの方がかなり影響があるかなと思っています。文藝春秋に存在する編集のノウハウやリテラシーなどが上手く共有されれば、cakesやnoteの編集部の質も向上すると思います。ただもちろん上手くいけばの話ですが…。

こんな感じでnote株式会社もいろいろと動いてはいるみたいです。ですが、その変化がユーザーである私たちに届くにはある程度の時間がかかると思います。その時間を待つくらいならば、僕はもう他の場所に移ってしまおう、と思って今回の決断に至っています。

僕とnote

約半年間。僕はnoteで活動をしていた。最初に書いた記事はこれ。

今読み直すと、当時の気持ちがこみ上げてくる。その時の苦しみとか、辛さとか迷いとか、心のモヤモヤを全部、全部隠すことなく吐き出してできたのがこの文章だった。

他の記事も全部そう。僕はここで自分の気持ちを吐いて吐いて吐きまくっていた。他人になんと言われようが思われようが気にすることなく、自分だけのために、それを続けていた。すると不思議なことにそれを読んでくれる人が現れた。そして僕はその人たちの文章を読むようになった。

楽しかった。いろんな人のいろんな気持ちが文章になって現れる場所。それが僕にとってのnoteだった。本当に大好きでした。離れたくないですよ。でも、離れない選択肢を取れない僕だからこそ、ここで色々なことを書けたと思うのです。だから僕はここを離れます。僕と絡んでくれた皆様、僕の文章を読んでくれた皆様、僕とリアクションをやりあってくれたみんな、本当にありがとう。それぞれの活動や、人生が、より豊かで幸せなものになることを祈っています。また読みにくるからね!

今後について

さて、湿っぽくなってしまいましたが、今後は執筆の場をこのブログに移行したいと思います。

かつて使っていたブログですが、まさかこんな形で再開することになるとは…。まだ整備中な部分だらけなので、少しずつ整えていきます。多分だけど、note内の記事もこちらに少しずつ移していくと思いますので、よろしくお願いします(マガジンはどうしようか考え中です)。半年ぶりのリスタートですが、気持ちをしっかり持ってやっていきたいと思っているので、よければ読みに来てもらえると嬉しいです。

最後に

というわけで、noteでの最後の記事になります。ここで5年間は活動しようと思っていたのに、まさかの幕引きでございました。でもそれは僕自身の活動の終わりではないので、今後もまたどこかでお目にかかれることがあれば嬉しいなと思います。一つ伝えたいのは、僕に文章を書く楽しさや、自信を持たせてくれたのは間違いなくnoteです。そこにはものすごく感謝しています。もし、いろいろな問題や体勢が改善されたその時には、戻ってくることもあるかもしれません(多分確率は低いですが)。その時にはまた文章を読んでやってください。

それでは以上になります。

あー、楽しかった!

皆様、お元気で!また会おうね!

カシコでした。

さようなら、note

先日投稿した、こちらの記事が多くの方に読まれました。

僕としては、自分の気持ちを整理して吐き出すために書いたものでしたが、結果的に多くの人に読まれ、またコメントでいくつかのやりとりもさせていただきました。読んでいただいた皆様、本当にありがとうございました。

今回は上記の記事から今までの気持ちの変化やこれからについて書こうと思います。

note、やめます

タイトルにもある通りですが、noteはやめることにしました。正確にいえば、noteでの執筆活動をやめるということです。結構長い期間迷っていたのですが、ここ最近のnote株式会社の動きや、上記の記事にいただいたリアクションなどを参考に、この決断をしました。noteで読むことは継続しようと思いますが、自分の発信場所としてはやっぱり避けたいと思い、活動場所を移すことにしました。

noteを離れる理由

noteを離れる決断には大きく三つの要因がありました。一つは、最近話題になっている浅野真澄さんのcakesでの連載予定だった記事の件です。大分話題になっていると思うので詳しくは書きませんが、個人的な感想としては、cakesやnoteにおいて「クリエイター」活動をする意義が、よりなくなったと感じました。

もう一点は、上記の記事、そのものになります。先ほども書いたように、あの記事にはとても多くの方からのリアクションをいただけました。スキやビューはもちろんのこと、コメントもいくつか頂き、中にはブログやSNSで取り上げてくださる方もいました。いわゆるプチバズり的なことなのかもしれません(記事の内容的にあまり嬉しくはないですが)。その中で、僕自身について言及してくれる方もいました。例えば、こちらのイラストレーターであるオオスキトモコさんの記事。

【noteの問題点・1】noteの「ビュー」はPVではない その「スキ」自動ツールでは? - TOMOKO OOSUKI noteの「全体ビュー」は「PV」ではないということを、ご存知でしょうか? help.note.com上記ヘルプセンターに petitmatch.hatenablog.com

僕の記事を取り上げ、コメントしていただいただけではなく、僕自身にも記事の中で簡単ではありますが、言及していただきました。

上記の記事のカシコさんのように「noteを使うのは苦痛だけど、noteじゃないと自分の記事は読まれないから…」と誤解して、つらい思いをしながらnoteを使う人が、少しでも減ることを願っています。
noteは、カシコさんのように、思慮深く優しい方が、そこまで悩んでまで、使い続けるほど良いサービスではないと、私は思います。

noteというサービスをどのように捉えるかは人それぞれですが、個人的にはこのようなことをnote以外の場所で言葉にしてくれる方がいるのだなと、少し安心したというか落ち着きのようなものを感じました。note以外の文章サービスはアクセス数などを競うようなイメージがあったので、そうではない場所、側面があるんだということを少しではありますが、実感として得られました。

さらにいえば、あの記事が多くの方に読まれたということ自体も、僕の自信にわずかではありますが、つながりました。もちろん話題になりやすいテーマではありましたが、実際に読んでもらえる方が多かったことを思うと、自分の書く文章は、一定の方には読んでもらえるものなんだなと思えました。もちろんnoteから活動場所を移すことで、読まれる機会は減ると思いますが、少しずつ地道に活動していければなと思っています。

三つ目は、お金の話です。僕は前の記事にも書いたように、将来的にcakesの連載などを目指すことで、執筆活動で利益を上げようと考えていました。ですが、今回の一件で、その目標が消えたため、執筆をお金につなげることは諦めようかと考えていました。ですが、いろいろなサービスを調べていると、このようなサービスが見つかりました。

あなたのコンテンツをあなたのサイトで販売・課金できる ダイレクト課金サービス「codoc(コードク)」はすべてのサイトへ有料コンテンツを課金の仕組みと一緒に配信します。定期購読 codoc.jp

この「codoc」(コードク)というサービスは簡単にいうとnoteの有料販売システムを様々なブログなどで行えるようにしたものです。こちらを利用することで、アフィリエイトではなく、文章に対してお金を払ってもらえるような仕組みが作れそうだということがわかりました。そのため今後はこちらのサービスを導入しての収益化を目指すという、新たな目標を設定することができました(ちなみにこちらは上述したオオスキさんのブログで知りました)。

この三つの理由が重なり、僕はnoteを離れる決断をしました。あの記事を書かなければ生まれなかった流れに、大いに助けられたと感じています。記事を書けと言ってくれた友人、読んでくれた皆様、リアクションをしてくれた方々、本当にありがとうございます。

note株式会社の動き

一方でnote株式会社の方でもいくつか動きがありました。まずはcakes編集長の交代です。

cakes編集部 体制変更のお知らせ | ケイクス通信 | cakes編集部 | cakes(ケイクス) cakes編集部の体制変更についてお知らせいたします。 cakes.mu

とりあえずcakesもこの自体に危機感を覚えているのだなということはわかりました。ただもちろん、編集長を変えただけで解消される問題ではないので、注視が必要でしょう。

そしてもう一つが、文藝春秋とnote株式会社の業務提携です。

文藝春秋とnoteが資本業務提携、老舗出版社にもDXへの危機感  出版社大手の文藝春秋(東京・千代田)と、個人がコンテンツを発信、販売できるプラットフォームを展開するnote(東京・港) xtech.nikkei.com

個人的にこちらの方がかなり影響があるかなと思っています。文藝春秋に存在する編集のノウハウやリテラシーなどが上手く共有されれば、cakesやnoteの編集部の質も向上すると思います。ただもちろん上手くいけばの話ですが…。

こんな感じでnote株式会社もいろいろと動いてはいるみたいです。ですが、その変化がユーザーである私たちに届くにはある程度の時間がかかると思います。その時間を待つくらいならば、僕はもう他の場所に移ってしまおう、と思って今回の決断に至っています。

僕とnote

約半年間。僕はnoteで活動をしていた。最初に書いた記事はこれ。

今読み直すと、当時の気持ちがこみ上げてくる。その時の苦しみとか、辛さとか迷いとか、心のモヤモヤを全部、全部隠すことなく吐き出してできたのがこの文章だった。

他の記事も全部そう。僕はここで自分の気持ちを吐いて吐いて吐きまくっていた。他人になんと言われようが思われようが気にすることなく、自分だけのために、それを続けていた。すると不思議なことにそれを読んでくれる人が現れた。そして僕はその人たちの文章を読むようになった。

楽しかった。いろんな人のいろんな気持ちが文章になって現れる場所。それが僕にとってのnoteだった。本当に大好きでした。離れたくないですよ。でも、離れない選択肢を取れない僕だからこそ、ここで色々なことを書けたと思うのです。だから僕はここを離れます。僕と絡んでくれた皆様、僕の文章を読んでくれた皆様、僕とリアクションをやりあってくれたみんな、本当にありがとう。それぞれの活動や、人生が、より豊かで幸せなものになることを祈っています。また読みにくるからね!

今後について

さて、湿っぽくなってしまいましたが、今後は執筆の場をこちらのブログに移行したいと思います。

カシコのエッセイ(仮) 人生に悩みまくりの僕が、エッセイやコラムを気が向いたときに書いていきます becinema.hatenablog.jp

かつて使っていたブログですが、まさかこんな形で再開することになるとは…。まだ整備中な部分だらけなので、少しずつ整えていきます。多分だけど、note内の記事もこちらに少しずつ移していくと思いますので、よろしくお願いします(マガジンはどうしようか考え中です)。半年ぶりのリスタートですが、気持ちをしっかり持ってやっていきたいと思っているので、よければ読みに来てもらえると嬉しいです。

最後に

というわけで、noteでの最後の記事になります。ここで5年間は活動しようと思っていたのに、まさかの幕引きでございました。でもそれは僕自身の活動の終わりではないので、今後もまたどこかでお目にかかれることがあれば嬉しいなと思います。一つ伝えたいのは、僕に文章を書く楽しさや、自信を持たせてくれたのは間違いなくnoteです。そこにはものすごく感謝しています。もし、いろいろな問題や体勢が改善されたその時には、戻ってくることもあるかもしれません(多分確率は低いですが)。その時にはまた文章を読んでやってください。

それでは以上になります。

あー、楽しかった!

皆様、お元気で!また会おうね!

カシコでした。

cakesの炎上について、僕が思うこと

かなり個人的な内容かつ、主観的な部分が強いです。
ただこの件について書かないことはできなかったです。
以上を前提として、了承できる方のみお読みください。

cakesというメディアに掲載された記事が炎上しています。これは今年noteで行われたcakesクリエイターコンテスト2020の優秀賞に選ばれて、掲載されているようです。記事は以下です(不快になる方もいるかもしれませんので、自己責任でお読みください)。

ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした | ”作る”ホームレスたち | ばぃちぃ | cakes(ケイクス) 河川敷に暮らすホームレスの人々を3年間、支援し続けている、ばぃちぃさんご夫妻。彼らと時間をかけてコミュニケーションをとり、 cakes.mu

この記事の炎上を知ってから、僕はnoteでの執筆ができなくなりました。その理由や、今後について、この記事では書いていこうと思います。

記事について思うこと

記事を読んでもらえればわかるかと思いますが、この文章ではホームレスの生活を観察して、筆者たちの驚いた点、気づいた点を書いています。この態度が、差別的だということで、炎上しているということです。僕自身のこの記事を読んだファーストインプレッションは、気持ち悪いでした。僕の主観ですが、昆虫観察日記を書いているかのような文体に思えてしまったからです。もちろんここはそれぞれの受け取り方があると思うので、あくまで僕の感想です。

ただ、筆者のばぃちぃさんは、炎上後にこのようなコメントを出されています。

私たちは3年前からホームレスの方々と定期的に接点を持ち続けてきました。ホームレスの方々と打ち解けるなかで感じたのは、彼らが培ってきた生活する力でした。
いつ自分がホームレス状態になるのか、先のことは誰にもわからない世の中です。この連載を通して、私たち二人自身が最初にもっていたようなホームレスの方々に対する思い込みを取り除き、彼らの培ってきた力を伝えていけたら、と思っています。みなさんからのご意見を可能なかぎり拝見し、今後の連載に活かしていきます。

この「思い込みを取り除き」という部分にはとても共感しました。「ホームレス」と聞くとある程度の、マイナスな固定観念やイメージがつきまとってしまいます。それは僕も同じです。ですが、実際のホームレスの方々には、「ホームレス」という大きな括りで括れるような人々ではなく、個々人の事情や個性が、僕たちと同じように存在します。その大きな括り、ラベリングとも言えるかもしれませんが、それらを剥がして、もっと個々人にフォーカスする機会を増やそうとすることは非常に大切だと思います。その点で、この記事で行っている取材自体は、必要なことだとも思います。

また、引用にもあるように、筆者たちは3年間の取材をホームレスの方々に行っています。これだけの長期間の取材を行うことは大変な労力ですし、取材対象の方との信頼関係も構築できているかと思います。そういう意味では、この筆者たちにしかできないことをやっておられるのだろうと、素直に尊敬します(目的は少し自己中心的にも感じましたが)。

ただ一方で僕個人としてですが、問題だと感じる部分もありました。

僕が感じた問題点

一つ目の問題点は、文脈の切り離しです。確かにホームレスの方達の中には、記事で取り上げられているように何かを作り変えることに長けている人たちもいるでしょう。しかしそれを私たちの観点から一方的に評価することは問題だと僕は思います。なぜならそこには、ホームレスの方達の中での文脈があるからです。なぜそのようにものを作り変えるのか、という理由がそこにはあるにも関わらず、表層の作り変えられた物だけを見て評価するのは、一方的な価値観の押し付けなのではないかと思います。(この点に関しては、「ABEMA Prime」の安倍さんの戦争と時短料理の話がわかりやすいかと思います。)

そして二つ目の問題点、僕が特に問題だと感じている点ですが、この記事を編集部がcakesクリエイターコンテストの優秀賞として選んでいるということです。上にあげたような問題点は、正直僕以外の人でも気づくことはできますし、編集部なら尚更気づく必要があると思います。もちろん、気づいた上であえてそのまま世に出すという選択肢もあるかと思いますが、今回は公開後に本文の一部修正を行っていることもあるので、意図的にそのまま出しているということではないと思います(憶測ですが)。つまりcakes編集部が、編集部として、差別的と思われる可能性のある記事だという認識を持ち合わせないまま、この文章を世に出したということです。

実はcakesはこの炎上の数週間前にも炎上をしていました。それに関する謝罪などが以下です。

10月19日掲載記事に関するお詫びと今後の対応について | ケイクス通信 | cakes編集部 | cakes(ケイクス) 10月19日に公開された幡野広志氏の記事に関するお詫びと、cakes編集部および運営会社としての今後の対応についてご報告い cakes.mu

これはcakesの連載において、DV被害の相談を嘘などと捉えて回答した記事を掲載したことが原因でした。大切なのはその後の対応というところで、様々な再発防止策が提示されているところです。その中には、差別に関するものも入っています。ですがこれから1ヶ月もしないうちに、このホームレスの記事は掲載されました。この点からcakes編集部が、差別やDVなどの社会問題に対して見識を持てるような体勢ではないことがわかってしまいました。

このような記事を個人が書いて発信する分には、問題があるとは僕は思いません(書かないぐらいの意識がもっと広がるといいなとは思いますが)。ですが、それを1メディアがピックアップすることには、大きな責任が伴うと思います。

3つのショック

ここまでが僕が今回の炎上について感じた問題点ですが、この結果僕には個人的に大きなショックが訪れました。

1:note及びcakes編集部への不信感
僕はnoteにおける活動を、長期的な目で見て何かしらの収益につなげられればいいなと思っていました。そのルートとして最もイメージができていたのが、編集部からのオススメ記事へのピックアップ、もしくはクリエイターコンテストなどで入賞し、cakesへの連載というものでした。

ですが今回の一件を通して、編集部への不信感は相当なものになりました。それは結果的に、こんな編集部にピックアップなんてされたくない、と思うことにつながりました。そうなるともちろんですが、先ほどあげたnoteでの収益化のルートは絶たれるわけです。つまりnoteで収益を出すことを諦めなければいけなくなりました。

2:noteに裏切られた
僕はnoteというサービスが好きでした。それは、様々な人の声が聞こえる場所だからです。その中でもマイノリティや社会的弱者とされる方の声を、僕は目にすることが多かったです。僕自身は当事者ではありませんが、これまでの経歴などもあって、そのような問題意識を持っています。そんな僕からすると、声を上げにくい人たちが、ちゃんと声を出せて、尚且つそれがちゃんといろんな人に届く、そんな優しい場所なんだなと思っていました。

しかしcakesの記事はそれとはまるで逆でした。社会的な差別構造を軽視するような記事だったからです。cakesもnoteも同じnote株式会社が運営しています。そんな記事をピックアップしてしまうような人たちが運営するサービスだったんだと悲しくなり、裏切られた気がしました。(もちろんこれは僕が勝手に期待していたことなので、超個人的なものです。)

3:noteを離れられるようなライターではないこと
自分のことをあまりライターとは言いませんが、ここではあえてその呼称を使います。僕がこの騒動で見かけた動きや反応の中で、一定数の人がnoteやcakesを退会す�� �、または違うメディアに移るという選択を取っていました。僕自身も上二つのショックから、noteを離れようと思いましたが、僕にはそれが即決できませんでした。なぜなら僕の文章は、note以外では読まれることが少なくなることがわかっているからです。

noteに来る前も、はてなブログで記事を書いていましたが、そこではほぼほぼ読まれることはありませんでした。ですがnoteでは、どんな私的なことでも読んでくれる人がいました。始めたばかりの時期に書いた、気持ちがとても落ち込んでいるということを綴っただけの記事に、5もスキがつきました。こんなに自分のことをそのまま書いて、読んでもらえるようなメディアやサービスを僕は他には知りません。

しかし逆に言えば、他の媒体で読まれるほどのライターとしての実力がないということでもあります。いざnoteを離れようとしたときにその事実に気付き、改めて自分の実力の無さを痛感しました。自分がライターとしてしょぼいばかりに、自分のいたくない場所から動けない。こんなに惨めで悔しいことがあるのかと思いました。

この3つのショックがあり、僕はこの一週間、あえてnoteから離れることとなりました。

noteという場所、空間

ただ同時に気づいたのが、僕はとてもnoteが好きだということです。ここでつながった人はみんなとても暖かくて面白いです。もちろん意見や思想が異なる部分はありますが、それはそれとして、リスペクトできる人たちだと僕は感じています。もちろんそんな人たちが書く文章や、取り組んでいることはとても魅力的ですし、好きです。だから僕はこのnoteという空間がとても好きです。
加えて僕自身が、noteで執筆することもとても好きです。それは一つの習慣となっていて、自分の気持ちがいい方向にも悪い方向にも関わらず、揺れ動いたときには文章にしてきました。文章にすることで、自分の心を落ち着かせていたと言ってもいいのかもしれません。それぐらい、noteでの活動は僕の小さくない部分を占めていました。

今後について

ですが今後noteで活動を続けようかは迷っています。やっぱりいくら好きと言っても、先に述べたような編集部が運営している媒体であることに変わりはないからです。そんなの考えすぎじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、そんな考えすぎた思考やアイデアを文章にするのが僕にとってのnoteという場でした。実際この記事も書くか悩んでいたのですが、友人に「それこそ書いた方がいい」と言われて書いた次第です。

とりあえずは、note株式会社にお金を入れないというささやかな抵抗をするために、編集部からのピックアップやオススメはオフにしました。

画像1

僕は今後どうしていけばいいでしょうか。僕自身本当にわからなくなってしまっています。もし読んだ方で、何か思うところがあれば、コメントなどをいただけると嬉しいです。

最後に、久々の記事の更新がこんな記事になってしまい申し訳ないです。また楽しく文章が書ける日が来ることを願っています。


<追記>その後の記事を書きました

※書くまでに目を通した大体のメディア(一部追加)

ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした | ”作る”ホームレスたち | ばぃちぃ | cakes(ケイクス) 河川敷に暮らすホームレスの人々を3年間、支援し続けている、ばぃちぃさんご夫妻。彼らと時間をかけてコミュニケーションをとり、 cakes.mu
10月19日掲載記事に関するお詫びと今後の対応について | ケイクス通信 | cakes編集部 | cakes(ケイクス) 10月19日に公開された幡野広志氏の記事に関するお詫びと、cakes編集部および運営会社としての今後の対応についてご報告い cakes.mu
10年間ホームレス支援をしてきた私が「ホームレス記事炎上」に思うこと(大西 連) @gendai_biz 「現代ビジネス」は、第一線で活躍するビジネスパーソン、マネジメント層に向けて、プロフェッショナルの分析に基づいた記事を届け gendai.ismedia.jp
報道リアリティーショー#アベプラ【平日よる9時~生放送】 - 企画 - cakesのホームレス取材記事が炎上 見世物? タッチが軽すぎる? 社会問題を多くの人に伝える上での課題も | 【ABEMAビデオ】見逃した番組や話題のニュースが無料で視聴可能 報道リアリティーショー#アベプラ【平日よる9時~生放送】が無料で視聴できます。速報ニュースのノーカット生中継から独自のニュ abema.tv