生きるのが下手くそなエッセイ

人生に悩みまくりの僕カシコが、エッセイやコラムを気が向いたときに書いていきます

cakesの炎上について、僕が思うこと

かなり個人的な内容かつ、主観的な部分が強いです。
ただこの件について書かないことはできなかったです。
以上を前提として、了承できる方のみお読みください。

cakesというメディアに掲載された記事が炎上しています。これは今年noteで行われたcakesクリエイターコンテスト2020の優秀賞に選ばれて、掲載されているようです。記事は以下です(不快になる方もいるかもしれませんので、自己責任でお読みください)。

ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした | ”作る”ホームレスたち | ばぃちぃ | cakes(ケイクス) 河川敷に暮らすホームレスの人々を3年間、支援し続けている、ばぃちぃさんご夫妻。彼らと時間をかけてコミュニケーションをとり、 cakes.mu

この記事の炎上を知ってから、僕はnoteでの執筆ができなくなりました。その理由や、今後について、この記事では書いていこうと思います。

記事について思うこと

記事を読んでもらえればわかるかと思いますが、この文章ではホームレスの生活を観察して、筆者たちの驚いた点、気づいた点を書いています。この態度が、差別的だということで、炎上しているということです。僕自身のこの記事を読んだファーストインプレッションは、気持ち悪いでした。僕の主観ですが、昆虫観察日記を書いているかのような文体に思えてしまったからです。もちろんここはそれぞれの受け取り方があると思うので、あくまで僕の感想です。

ただ、筆者のばぃちぃさんは、炎上後にこのようなコメントを出されています。

私たちは3年前からホームレスの方々と定期的に接点を持ち続けてきました。ホームレスの方々と打ち解けるなかで感じたのは、彼らが培ってきた生活する力でした。
いつ自分がホームレス状態になるのか、先のことは誰にもわからない世の中です。この連載を通して、私たち二人自身が最初にもっていたようなホームレスの方々に対する思い込みを取り除き、彼らの培ってきた力を伝えていけたら、と思っています。みなさんからのご意見を可能なかぎり拝見し、今後の連載に活かしていきます。

この「思い込みを取り除き」という部分にはとても共感しました。「ホームレス」と聞くとある程度の、マイナスな固定観念やイメージがつきまとってしまいます。それは僕も同じです。ですが、実際のホームレスの方々には、「ホームレス」という大きな括りで括れるような人々ではなく、個々人の事情や個性が、僕たちと同じように存在します。その大きな括り、ラベリングとも言えるかもしれませんが、それらを剥がして、もっと個々人にフォーカスする機会を増やそうとすることは非常に大切だと思います。その点で、この記事で行っている取材自体は、必要なことだとも思います。

また、引用にもあるように、筆者たちは3年間の取材をホームレスの方々に行っています。これだけの長期間の取材を行うことは大変な労力ですし、取材対象の方との信頼関係も構築できているかと思います。そういう意味では、この筆者たちにしかできないことをやっておられるのだろうと、素直に尊敬します(目的は少し自己中心的にも感じましたが)。

ただ一方で僕個人としてですが、問題だと感じる部分もありました。

僕が感じた問題点

一つ目の問題点は、文脈の切り離しです。確かにホームレスの方達の中には、記事で取り上げられているように何かを作り変えることに長けている人たちもいるでしょう。しかしそれを私たちの観点から一方的に評価することは問題だと僕は思います。なぜならそこには、ホームレスの方達の中での文脈があるからです。なぜそのようにものを作り変えるのか、という理由がそこにはあるにも関わらず、表層の作り変えられた物だけを見て評価するのは、一方的な価値観の押し付けなのではないかと思います。(この点に関しては、「ABEMA Prime」の安倍さんの戦争と時短料理の話がわかりやすいかと思います。)

そして二つ目の問題点、僕が特に問題だと感じている点ですが、この記事を編集部がcakesクリエイターコンテストの優秀賞として選んでいるということです。上にあげたような問題点は、正直僕以外の人でも気づくことはできますし、編集部なら尚更気づく必要があると思います。もちろん、気づいた上であえてそのまま世に出すという選択肢もあるかと思いますが、今回は公開後に本文の一部修正を行っていることもあるので、意図的にそのまま出しているということではないと思います(憶測ですが)。つまりcakes編集部が、編集部として、差別的と思われる可能性のある記事だという認識を持ち合わせないまま、この文章を世に出したということです。

実はcakesはこの炎上の数週間前にも炎上をしていました。それに関する謝罪などが以下です。

10月19日掲載記事に関するお詫びと今後の対応について | ケイクス通信 | cakes編集部 | cakes(ケイクス) 10月19日に公開された幡野広志氏の記事に関するお詫びと、cakes編集部および運営会社としての今後の対応についてご報告い cakes.mu

これはcakesの連載において、DV被害の相談を嘘などと捉えて回答した記事を掲載したことが原因でした。大切なのはその後の対応というところで、様々な再発防止策が提示されているところです。その中には、差別に関するものも入っています。ですがこれから1ヶ月もしないうちに、このホームレスの記事は掲載されました。この点からcakes編集部が、差別やDVなどの社会問題に対して見識を持てるような体勢ではないことがわかってしまいました。

このような記事を個人が書いて発信する分には、問題があるとは僕は思いません(書かないぐらいの意識がもっと広がるといいなとは思いますが)。ですが、それを1メディアがピックアップすることには、大きな責任が伴うと思います。

3つのショック

ここまでが僕が今回の炎上について感じた問題点ですが、この結果僕には個人的に大きなショックが訪れました。

1:note及びcakes編集部への不信感
僕はnoteにおける活動を、長期的な目で見て何かしらの収益につなげられればいいなと思っていました。そのルートとして最もイメージができていたのが、編集部からのオススメ記事へのピックアップ、もしくはクリエイターコンテストなどで入賞し、cakesへの連載というものでした。

ですが今回の一件を通して、編集部への不信感は相当なものになりました。それは結果的に、こんな編集部にピックアップなんてされたくない、と思うことにつながりました。そうなるともちろんですが、先ほどあげたnoteでの収益化のルートは絶たれるわけです。つまりnoteで収益を出すことを諦めなければいけなくなりました。

2:noteに裏切られた
僕はnoteというサービスが好きでした。それは、様々な人の声が聞こえる場所だからです。その中でもマイノリティや社会的弱者とされる方の声を、僕は目にすることが多かったです。僕自身は当事者ではありませんが、これまでの経歴などもあって、そのような問題意識を持っています。そんな僕からすると、声を上げにくい人たちが、ちゃんと声を出せて、尚且つそれがちゃんといろんな人に届く、そんな優しい場所なんだなと思っていました。

しかしcakesの記事はそれとはまるで逆でした。社会的な差別構造を軽視するような記事だったからです。cakesもnoteも同じnote株式会社が運営しています。そんな記事をピックアップしてしまうような人たちが運営するサービスだったんだと悲しくなり、裏切られた気がしました。(もちろんこれは僕が勝手に期待していたことなので、超個人的なものです。)

3:noteを離れられるようなライターではないこと
自分のことをあまりライターとは言いませんが、ここではあえてその呼称を使います。僕がこの騒動で見かけた動きや反応の中で、一定数の人がnoteやcakesを退会す�� �、または違うメディアに移るという選択を取っていました。僕自身も上二つのショックから、noteを離れようと思いましたが、僕にはそれが即決できませんでした。なぜなら僕の文章は、note以外では読まれることが少なくなることがわかっているからです。

noteに来る前も、はてなブログで記事を書いていましたが、そこではほぼほぼ読まれることはありませんでした。ですがnoteでは、どんな私的なことでも読んでくれる人がいました。始めたばかりの時期に書いた、気持ちがとても落ち込んでいるということを綴っただけの記事に、5もスキがつきました。こんなに自分のことをそのまま書いて、読んでもらえるようなメディアやサービスを僕は他には知りません。

しかし逆に言えば、他の媒体で読まれるほどのライターとしての実力がないということでもあります。いざnoteを離れようとしたときにその事実に気付き、改めて自分の実力の無さを痛感しました。自分がライターとしてしょぼいばかりに、自分のいたくない場所から動けない。こんなに惨めで悔しいことがあるのかと思いました。

この3つのショックがあり、僕はこの一週間、あえてnoteから離れることとなりました。

noteという場所、空間

ただ同時に気づいたのが、僕はとてもnoteが好きだということです。ここでつながった人はみんなとても暖かくて面白いです。もちろん意見や思想が異なる部分はありますが、それはそれとして、リスペクトできる人たちだと僕は感じています。もちろんそんな人たちが書く文章や、取り組んでいることはとても魅力的ですし、好きです。だから僕はこのnoteという空間がとても好きです。
加えて僕自身が、noteで執筆することもとても好きです。それは一つの習慣となっていて、自分の気持ちがいい方向にも悪い方向にも関わらず、揺れ動いたときには文章にしてきました。文章にすることで、自分の心を落ち着かせていたと言ってもいいのかもしれません。それぐらい、noteでの活動は僕の小さくない部分を占めていました。

今後について

ですが今後noteで活動を続けようかは迷っています。やっぱりいくら好きと言っても、先に述べたような編集部が運営している媒体であることに変わりはないからです。そんなの考えすぎじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、そんな考えすぎた思考やアイデアを文章にするのが僕にとってのnoteという場でした。実際この記事も書くか悩んでいたのですが、友人に「それこそ書いた方がいい」と言われて書いた次第です。

とりあえずは、note株式会社にお金を入れないというささやかな抵抗をするために、編集部からのピックアップやオススメはオフにしました。

画像1

僕は今後どうしていけばいいでしょうか。僕自身本当にわからなくなってしまっています。もし読んだ方で、何か思うところがあれば、コメントなどをいただけると嬉しいです。

最後に、久々の記事の更新がこんな記事になってしまい申し訳ないです。また楽しく文章が書ける日が来ることを願っています。


<追記>その後の記事を書きました

※書くまでに目を通した大体のメディア(一部追加)

ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした | ”作る”ホームレスたち | ばぃちぃ | cakes(ケイクス) 河川敷に暮らすホームレスの人々を3年間、支援し続けている、ばぃちぃさんご夫妻。彼らと時間をかけてコミュニケーションをとり、 cakes.mu
10月19日掲載記事に関するお詫びと今後の対応について | ケイクス通信 | cakes編集部 | cakes(ケイクス) 10月19日に公開された幡野広志氏の記事に関するお詫びと、cakes編集部および運営会社としての今後の対応についてご報告い cakes.mu
10年間ホームレス支援をしてきた私が「ホームレス記事炎上」に思うこと(大西 連) @gendai_biz 「現代ビジネス」は、第一線で活躍するビジネスパーソン、マネジメント層に向けて、プロフェッショナルの分析に基づいた記事を届け gendai.ismedia.jp
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