生きるのが下手くそなエッセイ

人生に悩みまくりの僕カシコが、エッセイやコラムを気が向いたときに書いていきます

未来を思うと、フワフワする

僕の将来の夢は?と聞かれたら、海外で生活することというのが一応の答えになるだろう。数年前に海外に語学留学に行ったのをきっかけに海外で長い間過ごしてみたいと思った。ただ、世の中は新型コロナウィルスに包まれた、語るも恐ろしいドロドロの世界。でも、こんな時でさえ、何かに想いを馳せるのは自由なんだと思った。

今年の目標

僕は今働きながら、海外に行く資金を貯めている。海外に行く、と一言に言ってもいろんな方法があるが、僕の場合はワーキングホリデーだ。海外で1年間ぐらい、働きながら生活できたらな、と思っている。そのためには、100万だか150万だかが必要らしいので、そのためにお金を貯めている。

はずだった。

これは僕が今年の頭に思い描いていたもの。実際は新型コロナウィルスの影響により、海外どころか日本国内ですら自由な行き来が難しくなっている。ただだからと言って海外を諦めたわけじゃない。そのために今何ができるかというのを考えて、行動しているつもりだ。貯金もその一つ。いざ行けるとなった時のためにも、ちゃんと費用は確保しておこうと思っている。ただ、もしかしてこのお金は使われずに終わるんじゃないのか、そんな気持ちがふとよぎることもある。
そんなこともあって、僕はあえて今まで、日本のワーキングホリデーの現状を確認してこなかった。つまりワーキングホリデーに自分が行けるかどうかをちゃんと調べていなかった。ただそうはいっても時間は刻一刻と過ぎていく。一年の半分が過ぎた頃から、流石にそろそろ現実と向き合わなきゃいけない気がすると感じていた。そこで昨日、留学エージェントに話を聞くことにした。

現状はちゃんと厳しい

僕が行きたい国は、ニュージーランド。特にこれといった強い希望でもないけど、自然が多く、時間がゆったりと流れているような雰囲気で生活ができるんじゃないかと思ったから。話を聞くカウンセラーには、事前に自分の行きたい国や、期間、予算感を伝えてある。最近はまた感染者数が増えていることもあって、オンラインでの相談となった。
オンライン相談が始まって早々、僕の予想は大当たりだった。現状、ニュージーランドは愚か、まともにワーキングホリデーを受け入れている国はほぼない。カナダが開きそうだけど、ワーキングホリデーは後回しっぽい。うーん困った。正直これは大きな問題だ。なぜなら僕はこの海外での生活のために、進路を変更しているから。見通しが甘かったと言われたら元も子もないが、こんな状況、誰が予想できただろうか、と反論はしてみたくなる。話を戻そう。
現状では、ワーキングホリデーには向かうことはできない。じゃあ僕は何のために今働いているのか。何のためにお金を貯めているのだろうか。いっそ散財して、たっかい椅子でも買ってやろうかと思った。そんな感じで言葉をつまらせている僕に、エージェントの人が語り出した。

何をしたいかを考えましょう

「今は行けないかもしれないけど、行けるとなった時はお手伝いします。なので、まずはどういうことを海外でしたいのかを考えましょう。あなたにあった国や地域を提案します。」

あぁそうかと、ふと心が軽くなった。
海外に行けないという現状は確かに存在する。でもそれは、自分が海外に行きたいという気持ちを抑えなきゃいけないということには、全く関係がないんだ。
正直僕はこの相談で、自分の夢が終わると思っていた。海外で1年以上生活するという小さくも、大切な夢が。無理です、難しいです、と言われて終わると思っていた。
でも違った。終わらない。終わらせようとしていたのは、僕だった。何がしたいかじゃなくて、何ができるかばかりを考えていた。
いいんだ。僕の夢についてもっと考えていいんだ。もっと語っていいんだ。もっと夢中になっていいんだ。そう思えた。
相手からしたら、ただのマニュアルの文言かもしれない。ただ、こんな息苦しい空気の世の中で、思いっきり息を吸い込んで夢を語っていいんだと、背中を押してもらえた気が、僕はした。
そこから僕は、この国の状況はどう?予算は?英語力をあげるなら、他の国もあり?と自分の中から出てくる想いをたくさんぶつけることができた。

夢を抱く日々

相談を終えてから、はじめての仕事が今日だった。夢を持っていいと言われてから、自分の中に夢を抱えながらはじめて職場に向かった。
春から働き始めた今の職場だけど、今まではお金を貯めるためという部分が大きかった。でも今日は、心なしか足がいつもよりフワフワしていた。キーボードを叩いていても、職場の人と話していても、電話を取っていても、僕の足は地面を離れどこかへと向かおうとしてた。
僕が今やっていることは、全部夢に繋がってる。
そう強く思えた今日の仕事は、進みはよくなかったかもしれないけど、いつもよりも、ちょっとだけ誇らしくできた気がする。